【研修医むけ】救急外来でのコンサルトのコツ|失敗しない「型」を解説

研修医・若手医師

救急外来での各科へのコンサルトって簡単じゃないですよね。

ちゃんとプレゼンしたつもりなのに、

「結局どういうこと?」

「・・よくわかんないけど、とりあえず行きますね(笑)」

なんて言われてしまったり。

初期研修医の先生向けに上手なコンサルトのためのコツを解説していきます。

目次

初心者がやりがちなコンサルトの失敗パターン

コンサルトの失敗パターン
  • 入院カンファレンスと同じようにプレゼンする(長い)
  • コンサルト相手に「症例クイズ」をしてしまう(結論を最後まで言わない)
  • 話があちこち飛んで自分も混乱する(決まった型が無い)

初心者がやりがちなコンサルトの失敗パターンがこの3つです。

特に1番目の入院カンファレンスのようにプレゼンしてしまう、というのが初期研修医の最初にやってしまいがちです。

なぜ入院カンファレンスのようにプレゼンすると失敗するのか、についてまずは話をしていきます。

入院症例のカンファレンスでのプレゼンとの違い

入院カンファレンスとの違い
  • 相手は別の作業中のことあり(集中できない)
  • 基本は電話で話す(身振り手振り不可)
  • 目的は相手に何かをしてもらうこと

コンサルトで一番よくある失敗が、カンファレンスのプレゼンのように一方的に長く話してしまう事です。

ですが、救急外来でのコンサルトの場面では、話を聞く側は別の場所で別の作業をしています。

病棟で別の症例のカルテを開いて作業している、など

入院カンファレンスのように、目の前で同じカルテを見ながら集中して話を聞いてもらえる状況とは大きく異なります。

なので、「短時間で結論と相手にしてもらいたい事を簡潔に伝える」がとても重要になります。

次にそれを実践するための具体的な「型」を紹介します。

救急外来でのコンサルトのコツ|失敗しない型を身につける

救急外来でのコンサルトの型
  1. 結論を述べる
  2. ID(年齢・性別)
  3. 病歴(主訴含む)
  4. 身体所見、検査所見(必要なもののみ)
  5. 自分のアセスメント
  6. 何をして欲しいかを伝える

    ※これら全てを30秒で伝えるように意識する


とにかく重要なことは最初と最後です。

最初に結論を述べ、最後に何をして欲しいかを伝える。

そして“30秒で話す”です。

自分がコンサルトを受ける立場になった事を想像してください。

別の作業をしながら音声のみの情報なんて長々と聞いてられないですよね?

また30秒しか持ち時間が無ければ必然的に不要な情報は削ぎ落とすことになります。

結果として要点が伝わりやすい良いコンサルトになるのです。

また、コンサルト(アウトプット)のためには適切な病歴聴取(インプットも重要です。

救急外来での病歴聴取のコツについては、救急外来での問診のコツ|痛みの問診の型など4つのコツを解説、の記事でも詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。

まとめ

救急外来でのコンサルトのコツについて、失敗しない”型”を紹介しました。

「コンサルトをする」こと自体が臨床で重要な「スキル」の一つなので、上達を目指して頑張りましょう。

決まった“型”を理解したら、あとは実践あるのみです。

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