低血糖の入院適応を解説|SU薬など注意すべき3つの状況

研修医・若手医師

ブドウ糖投与したらすぐに意識が戻りました!元気そうだし帰宅できそうですね!

ちょっと待った!SU薬を飲んでるみたいだね、入院の方向ですすめよう。

こんなに元気なのに入院??

低血糖の入院適応となる3つの状況

低血糖の入院適応
  • SU薬が原因
  • 原因不明
  • 経過観察中に低血糖を繰り返す

SU薬(スルホニルウレア)は膵臓からのインスリン分泌を促して血糖値を下げます。

SU薬の作用は最大で48時間続くとされており、救急外来でブドウ糖を投与して良くなったから、と言って帰宅させるのは危険です。

夜間に低血糖を起こして気づかれないまま朝になってしまい、低血糖性脳症で意識が戻らない、という最悪のケースもありえます。

また、低血糖の原因不明の場合も原則入院が必要です。

原因不明とは、つまりインスリンや経口糖尿病薬を使用していない場合ということです。

原因不明の場合は低血糖がどのくらい遷延するのかが予測できないということと、副腎不全やインスリノーマなど内分泌疾患が背景にあることがあり、再度低血糖となるリスクが高いからです。

経過観察中に低血糖を繰り返す場合も入院が無難ですが、原因によっては帰宅も可能です。

帰宅できる典型例としては超速効型インスリンによる低血糖の場合です。

例えば昼食前の超速効型インスリンを打った後に食事を取らないまま低血糖となり搬送された場合を考えてみます。

直前に打った超速攻型インスリンの影響は1-3時間で最大でも5時間程度で消失します。

なので救急外来でブドウ糖を投与した後にも3時間くらいまでは低血糖となる場合はあります。

ですが、適宜糖分を経口摂取(昼食分)してもらい、家族が近くで見守れる環境であれば帰宅も可能ですし、救急外来で数時間経過観察してから帰宅という方法もあります。

まとめると低血糖の原因がSU薬、または原因不明の場合は原則入院、経過観察中に低血糖となる場合は状況次第で入院を検討、ということになります。

まとめ

低血糖の入院適応の考え方について解説しました。

低血糖の人にブドウ糖を打って意識が戻ると嬉しいですよね。

でも意識が戻ってからが本番で、原因を考えて適切に入院適応を判断することが重要です。

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